私、さみしいんです。
カウンセリングルームの電話にかかってきたのです。
「私、さみしいんです」って。
ルームの電話といっても私の携帯なんだけど、
ルームの営業時間は21時までなのだけれど、
それを過ぎた時間なのにかかってきたのです。
もちろん以前クライアントさんとして来てくださった方なので、
知っている人です。
なんと答えてあげていいのかわかりません。
でも、さみしいという気持ちはわかります。
私も、さみしい時ってありますから。
何をしていても、誰と笑っていても、
さみしいと感じることはあります。
心が、ずどーんと落ちる感じ。
暗闇に真っ逆さまに落ちて行く感じ。
そんなときどうしたらいい?
彼女もどうしようもない夜だったので、
思わず私に電話をかけてしまったのでしょう。
そんなとき、
腹筋してください。
腕立てしてください。
床を拭いてください。
部屋の中の片づけをしてください。
お風呂も磨いて、トイレもピカピカにしてください。
なんてことはないのです。
身体を動かせばいいのです。
さみしい気持ちはある意味心地いいのです。
浸っていると、なんだか人生が小説のように、映画のように
自分がその主人公になっているような感じがするのです。
さみしくて辛いけど、悲しいけど、なぜか
心が震えるのです。
そしてさみしさが増してくるのです。
誰かと話したくなってくるのです。
誰かに、自分は今、さみしさというどらまの主人公に
なってますよ、観てくださいって言いたくなるのです。
まあ、ある意味、それはとても心地いいものでもあるんです。
だから、本当は元気になんてなりたくなかったりもします。
だって、私が身体を動かしてねって言っても、さみしい人は、
まず私の言うことなんて聞かないからね。