絶望していた時に聞いていた曲
私が10代の頃、暗い部屋の片隅で、
ひとりぼっちで聞いていたのが、
森田童子さんのレコード。
あの頃、私は絶望していて、その私の心に
ぴったりと寄り添ってくれていたのが、
彼女の曲。
森田童子さん、4月24日に亡くなっていたんですね。
66歳だったそう。
決して華やかな場所には出なかった人。
素顔も話し声も知っている人は少ない。
この人はどうしてこんなにも絶望出来るのだろうと
思いながらも自分の絶望を重ね合わせていたあの頃。
1993年にドラマ「高校教師」の主題歌に
「ぼくたちの失敗」が使われたことによって、
再びブレイク。
若い人たちにも彼女の存在が知られるようになった。
それでも森田童子さんは表舞台には出て来なかった。
レコードをとっくの昔に処分してしまっていた私は、
「ぼくたちの失敗」のCDを買って、20年余の時を経て
再び彼女の歌を聞いたのです。
そのときの私は、やっぱり絶望していて、
その絶望は10代の頃より巨大化していた。
そして、それからなお20年の時が経ち、
今、私は絶望とは無縁になっていた。
訃報を聞いて、今また彼女の曲を聞いてみた。
懐かしいね。
何もかも。
私の長年に渡る絶望すら懐かしい。
48回の閲覧0件のコメント