支離滅裂な夜
とまどうよ。
突然、「あなたは今日から自由です」と言われても。
ずっとずっと、重い鎖につながれていたのに。
ずっとずっと、重厚な檻の中に閉じ込められていたのに。
重い鎖は外され、檻の扉は開けられた。
もうどこへ行って、何をしても、あなたの好きにしてくださいって、
そんなこと、いきなり言われても……
どうしていいかわからない。
世界はいつだって、狭い檻の中。
しかも足には重い鎖がつけられていて、自分はどこへも行けないのだと、
ずっとそう思いながら生きて来たのに、いきなり自由にしていいよなんて……
第一その自由ってのはいったいどういうことなんだ。
この世界に、自由なんてあるのか。
たとえ檻の中でなくても、たとえ何にもつながれていなくても、
だからといってそれで自由なのか。
自由ってなんだ。
何もかも幻想だ。生きているのだって、生きていると思っているだけで、
本当は死んでいるのではないか。
何が本当で何が嘘かも分からない。
現実は何なんだ。
空想と妄想と現実。
混乱
明日は…たぶん 雨。
支離滅裂な夜。
それはそれで心地いい。
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